東京オリ・パラが1年延期になって一息ですが、私は3月19日以降の自粛解除気運には警鐘を鳴らすべきと考えています。今週末の「不要不急の外出自粛要請」は週が明ければ「解除して自由にしてよい」というように聞こえてなりません。先の稿にも書きましたが、まだしばらく感染者数は増えていきます。これが、感染爆発→医療崩壊→死者多数に繋がらないようにしなければなりません。欧米の複数の先進国がこのような状況に直面していることを他山の石として肝に銘じるべきです。私たちは日本国内で、病院の廊下に多数の同胞が横たわっている光景を見たくありません。武道館やドーム球場が、ご遺体置き場になっている光景も見たくありません。後々になって、「もっと自粛・制限しておけばよかったな」という後悔よりも、「自粛・制限しすぎたかな」という後悔をする方がましだと思えます。「日本は欧米とは違って特殊だから大丈夫」という根拠のない安心感の下、気が付いたらロックダウンも効果なく、オーバーシュートという状況の前に人々が立ち盡す・・・。あり得ないシナリオではないと思います。
一人一人ができる努力を続けましょう。
以下、ささやかな2つの提案です。
・「買占め、買い溜めは、誰のためにもなりません。」
物流は保たれています。生活必需品はマスク等を除けば不足していません。スーパー等に殺到して、不必要な密集集団を作り、レジの前に密接に並ぶという密閉空間を作るべきではありません。
・「健康な人も、マスクをしましょう」
発熱や風邪症状等が全くない健康な人も、無症候性感染者である可能性があり、また、発症前の潜伏期の段階にある感染者かもしれません。このような人が感染性を持つことは広く知られています。そうであれば、何の症状もない健康な自分が、このような状態で、周りに感染させてしまう可能性があることを考えてマスクをすることは、意味があると思われます。(通常、健康な人が感染を受けない(自己防衛)ためにマスクをしても、意味がないといわれていますが、逆の立場(感染源にならない)として意味があるのでは?ということです。)もちろん、マスク不足に繋がる可能性があるためWHOは否定的なコメントをしていますが・・・。
皆さんはどのように思われますか?
文責 院長 齋藤 勇